DHAとEPAそしてDPA
魚の脂に多く含まれているDHAやEPAは、身体を健康に保つために重要な栄養素であるということがよく知られています。DHAやEPAは不飽和脂肪酸と呼ばれるものであり、その中でもオメガ３系脂肪酸に分類されているものです。
不飽和脂肪酸には、血液をサラサラにしてくれるという効果があるため、健康に良いとされています。牛や豚などの動物性の脂に含まれている飽和脂肪酸が、血液をドロドロにしてしまうことと対比され、DHAやEPAを摂取することが健康を守るためには必須であるとさえ云われるようになってきました。
DHAは「ドコサヘキサエン酸」と呼ばれる脂肪酸であり、脳内に非常に多く存在しているために、俗に頭が良くなる栄養素とも云われています。実際に、DHAを与えたネズミは、与えなかったネズミよりも、迷路を覚えて脱出するまでの時間が短くなった、という研究結果なども報告されています。
EPAは「エイコサペンタエン酸」と呼ばれる脂肪酸であり、血流の改善などに効果を発揮します。そして、純粋なEPAは動脈硬化の治療薬として使用されることもあります。
近年になって、このDHAやEPAといった脂肪酸に新たにもうひとつの脂肪酸が加わることになります。それがDPAです。このDPAは「ドコサペンタエン酸」という脂肪酸であり、一般にはあまり知られていなかった成分ですが、主にアザラシや一部の鯨油などに多く含まれている成分なのです。